胸やけ

胸やけとは

「胸やけ」は、みぞおちの周辺のヒリヒリ焼ける感じ、しみる感じなどをあらわす言葉です。似たような言葉としては、食べすぎや飲みすぎによる「胃もたれ」「むかつき」などもあります。
  • 食後に酸っぱいものがこみ上げる感じがある
  • 胸がやける、熱い
  • 胸がつかえる
こうした症状は「胸やけ」の表現としてよく使われるものです。当てはまる症状がある方は、何か病気が隠れているかもしれません。

胸やけが関わる病気

胸やけは、文字通り胸が胃酸によって「やける」ことが原因です。
本来であれば、胃液は胃の外には出てこないようになっています。何らかの原因で胃液が食道に逆流すると、食道の粘膜がダメージを受け、胸やけの症状がでるのです。
①胃食道逆流症

胸やけの代表的な原因は、胃酸の逆流です。
胃酸の逆流によって胸やけなどの症状を呈するものが「胃食道逆流症(GERD)」です。日本では、GERDの患者さんが年々増えています。中でも、食道や胃の粘膜に炎症がみられるものを「逆流性食道炎」、胃酸の逆流はあっても見た目に炎症がないものを「非びらん性胃食道逆流症(NERD)」と呼びます。日本人は、粘膜に炎症のないNERDが多いです。
また、胃食道逆流症の方の中には「食道裂孔ヘルニア」を合併している方が少なくありません。食道と胃は、本来は横隔膜の上下で分かれているのですが、胃が横隔膜の上に出てきてしまった状態を「食道裂孔ヘルニア」と呼びます。食道裂孔ヘルニアがあると、胃酸の逆流を起こしやすいです。
生まれつき食道裂孔ヘルニアをおこしやすい方もいますし、加齢や肥満、慢性的な咳、長時間前かがみの姿勢をとることなどが原因になる場合もあります。

②食道がん・胃がん

食道がん・胃がんなどでも胸やけ症状を感じることがあります。早期に見つけることができれば、どちらも内視鏡で切除することができます。症状を放置せずに検査することが大切です。

③食道アカラシア・機能性ディスペプシア

食道アカラシアは、食道の神経がうまく働かないことが原因で食べ物が胃にスムーズに落ちていかず、飲み込みにくさや胸やけなどの症状が出る病気です。胃カメラやバリウムを使った検査だけでは確定診断が難しいことが多く、「食道内圧検査」という少し特殊な検査が必要になります。
機能性ディスペプシアは、以前は慢性胃炎などと呼ばれていたもので、検査をしても胃に原因が見当たらないのに胸やけや胃もたれ、みぞおちの痛みなどの症状がある病気です。ストレス、生活習慣の乱れ、胃の形状など、さまざまな原因が考えられています。

④狭心症や心筋梗塞

意外に思われるかもしれませんが、狭心症や心筋梗塞などの心臓の病気でも、胸やけのような症状が出現します。

  • 胸が締め付けられるような感覚
  • 胸のあたりの痛み
  • 運動に伴う息苦しさ
  • 胸の左側、左の肩などの痛み

こうした症状もある場合は、心臓の病気である可能性も否定できません。

胸やけがするときの検査・治療法

胸やけを感じている方には、何の病気なのか調べるため、まずは胃カメラ(胃内視鏡検査)の実施をおすすめします。

胃カメラは「苦しい」「吐きそうになった」などマイナスイメージの方が多いかもしれません。当クリニックでは、極細径の内視鏡を使用し、苦痛のない検査ができるようにしています。さらに、鎮静剤を使うこともできるため、ウトウトしている間に検査を終えることが可能です。口からカメラを入れると吐き気が強く出てしまう方は、鼻から胃カメラを入れることもできます。

胃カメラで胸やけの原因がみつかれば、次は治療をおこないましょう。

逆流性食道炎や胃炎であれば、胃薬で治療をおこなうのが基本です。必要に応じて、生活習慣の見直しについてもご説明します。

食道アカラシアは、内服治療のほか、場合によっては内視鏡的バルーン拡張術などをおこなうこともあります。機能性ディスペプシアの方は、まずは胃薬や胃腸の動きを改善させる薬を使用することが多いです。漢方薬や抗不安薬が効果的な効果的な場合もありますので、それぞれの症状に合わせて薬を選んでいきます。

参考

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