訪問診療

訪問診療とは

訪問診療とは、病気などで通院が難しくなった患者さまを対象に、1週間に1回、または2週間に1回の決まったペースで計画的にご自宅へお伺いし、診察や薬の処方をおこなうことです。
そのほか、急に体調が悪化したときなどにも臨時で訪問(往診)し、対応をいたします。

訪問診療をお受けいただける方

病気や障がいのために通院が難しい方は、年齢や性別にかかわらず誰でも訪問診療をお受けいただけます。具体的には、以下のような方が当てはまります。

  • 寝たきりの方
  • 認知症の方
  • がん等でご自宅、施設で療養されている方
  • 在宅酸素やカテーテルなど、ご自宅や施設で医療管理が必要な方
ご自宅でのお看取りまで対応しています

訪問診療でできることは、日々の診察だけではありません。最期のときをご自宅で、と希望される方のために、ご自宅でのお看取りまで対応しています。

訪問診療をご希望されるときには

訪問診療をご希望される方は、まずはご相談ください。
注射薬や経管栄養など、日常的に医療の手が必要な方でも、ご自宅で過ごすことが可能です。

ご相談

担当のケアマネージャー、ソーシャルワーカーなどを通してご相談いただけるとスムーズです。

事前の面談

訪問診療を開始する前に、現在のお身体の状態や使用している薬などを確認します。訪問診療の流れや費用、連絡方法などについてご説明しますので、問題がなければ訪問診療を開始します。

訪問診療の開始

患者さまと決めたスケジュールに沿ってご自宅へ伺います。必要に応じ、採血や簡単な検査をおこなうことも可能です。

ご自宅でのお看取りについて

厚生労働省の調査では、ご自宅で最期をむかえたいと希望している方は6割を超えています。ですが、実際にご自宅で過ごされる方はたったの15%ほど。当クリニックでは、ご自宅で過ごすことを希望される皆さまのお力になれるよう、日々の訪問診療のほか、お看取りにも対応しています。


ご自宅で過ごすためには、訪問する医師、訪問看護・訪問介護、栄養士、薬剤師などさまざまな職種と協力することも大切ですが、ご家族の理解も必要です。大なり小なり、ご家族に負担がかかることもあります。突然の体調不良にびっくりしてしまうこともあるでしょう。
落ち着いた環境で、患者さまもご家族も穏やかでよい時間を過ごせるよう、サポートいたします。

当クリニックでできる在宅ケア

当クリニックでおこなえる代表的な医療処置をご紹介します。

退院前カンファレンス

在宅医療が導入される前に入院されていた方は、在宅ケアに関わるスタッフと、退院前に入院している病院スタッフ、ご家族、可能であればご本人も交えて、ご自宅での療養生活をその人らしくおこなるように、どのようなサポートができるかを話し合い、計画するためのカンファレンスをおこないます。

介護保険の主治医意見書作成

介護保険ではどのくらいの介護を必要とするかの度合い(介護度)によって、受けられる介護保険サービスの量や内容などが変わります。からだの調子が変化した場合には、介護度について再評価を依頼するための「区分変更」の手続きを在宅ケアのスタッフがサポートします。その中でかかりつけ医として、現在のからだの状態にもとづいて、主治医意見書を作成して、在宅ケアを受けられる方をサポートします。

経鼻栄養チューブ、胃ろう管理

口からお食事をとれない方は、ご家族やご本人の希望に応じて、経鼻栄養チューブ(鼻からの栄養を入れる管)や胃ろう(からだの表面から胃に栄養を入れる管)を使って栄養剤を注入する場合があります。チューブや胃ろうは定期的な交換が必要なので、当クリニックの管理の下で交換を行ったり、チューブや胃ろうによる皮膚のトラブルの対応をサポートします。

中心静脈への点滴注射管理(栄養の点滴)

口から食事を十分にとることができない方で、経鼻栄養チューブや胃ろうをできない・または希望されない場合に、中心静脈と呼ばれる太い静脈への管を入れることで、栄養の点滴(高カロリー輸液)をおこなう場合があります。栄養の点滴の選択や、その管がつまらないよう日々の管理をおこない、入れ替えが必要な場合にも当クリニックがサポートします。

点滴注射の管理

栄養の点滴の他に、感染が起きた場合の抗菌薬や、痛みを緩和するための鎮痛薬を使用する場合があります。薬剤の選択や量の調整など、当クリニックが責任を持って管理します。

気管切開チューブ管理

気管切開チューブは、閉塞の予防や衛生的な使用のために定期的な交換が必要です。また、スキントラブルが生じることもあります。必要に応じて専門的医療機関と連携して、当クリニックが管理・サポートをおこないます。

膀胱留置カテーテル管理

尿の排泄を自律的に行うことが難しい場合に、膀胱留置カテーテルを入れる場合があります。膀胱留置カテーテルは定期的な交換が必要なので、当クリニックの管理の下で交換をおこなうほか、抜いてしまったなどトラブルの対応をいたします。

血液検査、尿検査、超音波検査

ご自宅でも、血液検査や尿検査をおこなうことができます。また、当クリニックでは持ち運びのできるエコー装置を導入していますので、ご自宅で必要に応じて心臓やお腹の中を超音波で診察して、おからだの状態を適切に把握できるように努めてまいります。

がんの緩和ケア

がんの方は、病気の進行に伴って、痛みや息苦しさ、だるさなどさまざまな症状を感じやすくなります。痛み止めや医療用の麻薬、ステロイド薬、酸素吸入など、さまざまな医療ケアが必要です。看護師や薬剤師、理学療法士(リハビリ)などとも連携し、総合的なサポートをおこないます。

痰の吸引、褥創(床ずれ)処置、自己注射(インスリンなど)etc.

上記の処置について、当クリニックの管理の下で訪問看護師への指示やご家族に助言・指導をおこないます。

ケアマネージャーへの情報提供

介護サービスのマネジメントを行ってくれるケアマネージャーと、在宅ケアを受けられる方の現在のおからだや心の状態について、カンファレンスや文書によって定期的に情報を共有します。

訪問看護指示書作成

これまで述べてきた様々な医療ケアに関して、訪問看護師が正確に実施できるよう、訪問看護指示書を作成して共有します。

服薬指導

訪問診療をおこなう中でお薬に変更があった場合や不安がある場合などには、担当の薬剤師が説明にまいります。当クリニックや訪問看護などと情報を共有しています。

在宅酸素吸入

からだの中の酸素が足りない状態(低酸素)では、苦痛が起きる場合があります。安楽な呼吸を保つために、その人らしく過ごせるご自宅でも酸素を使えるように、酸素の処方・手配をすることが在宅酸素吸入です。安静にしている状態、動いている状態に合わせて酸素流量を変更する場合もあります。当クリニックは在宅酸素吸入の処方・管理をおこないます。

参考

当院では発熱外来・PCR検査を

行っていません。

院内では引き続きマスクの着用をお願いします。

皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 

9:30-10:00は電話が大変混み合っており電話が繋がりにくい状況となっております。

大変ご迷惑をおかけいたしますがお時間を改めてのお電話をお願いいたします。